鼻柱(びちゅう)とは鼻の穴の間の部分のことで、鼻柱の付け根を鼻柱基部(びちゅうきぶ)と言います。鼻翼基部(びよくきぶ)とは、鼻翼つまり小鼻の付け根の部分です。
鼻柱基部や鼻翼基部が陥没していると、顔面の中央部分が後退して口元が出て見えます。鼻翼基部の陥凹が原因で、タルミがなくても法令線(ホウレイ線、ほうれい線)が深く見えることもあります。
鼻柱の付け根と口元のラインの角度を鼻唇角(びしんかく)あるいは鼻柱口唇角(びちゅうこうしんかく)と言います。鼻唇角(鼻柱口唇角)が90度以下だと、上唇がアヒルの口のように突出して見えます。
鼻柱基部プロテーゼ挿入術は、陥没した鼻柱基部を持ち上げて前方に出すことにより、出て見える口元を引きしまった印象に変えるための手術です。口の中の粘膜を切開して鼻中隔下制筋を切離し、鼻柱基部に特殊なプロテーゼを挿入して鼻唇角を広げ、上唇の突出を目立たなくします。術後は鼻下を2~3日間テープで固定します。必要に応じて隆鼻術やあご先を出す治療(あご整容術)と同時に行うことで、口元が引きしまった印象に変わります。鼻柱基部プロテーゼ挿入術は、ガミースマイル(笑顔で歯茎が露出する状態)を改善する効果もあります。
なお、口元が大幅に突出している場合は、鼻柱基部プロテーゼ挿入術ではなく口元を引っ込める骨切り手術(セットバッグ)が必要です。
感染、内出血、腫れ、ずれ、感覚鈍麻 など
鼻翼基部プロテーゼ挿入術は、陥没した鼻翼基部を持ち上げて前方に出すことにより、顔面の中央部分が後退した印象を改善させるための手術です。法令線(ホウレイ線、ほうれい線)を浅くする効果もあります。鼻柱基部プロテーゼ挿入術と同様に、手術は口の中の粘膜を切開して行います。
鼻柱基部プロテーゼ挿入術と鼻翼基部プロテーゼ挿入術は、併用することにより相乗効果があります。
感染、内出血、腫れ、ずれ、感覚鈍麻 など
ガミースマイル治療を目的に、鼻柱基部プロテーゼ挿入術を単独で行った症例
※承認を受けていない医療機器・薬剤について個人輸入された医薬品の使用によるリスクに関する情報は下記URLをご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/health_damage/index.html